埼玉同友会では7月7日、「第14回中小企業応援サミット2025」をさいたま新都心ビジネス交流プラザ4階で開催し、58名が参加しました。中小企業応援サミットは、7月の中小企業魅力発信月間に合わせて行政や金融機関なども交えて開催しており、埼玉県や埼玉県団体中央会、地元金融機関などから後援を受けて当日を迎えました。
今回は、地域経済の循環と中小企業の経営力強化を主題に、慶應義塾大学・植田浩史教授による講演と、会員企業の実践報告が行われました。(株)KSP(警備業)の三角武一郎代表取締役は「戦略的価格転嫁の実践例と成功のポイント」をテーマに報告。また、(株)右門(和菓子製造)の町田明美代表取締役は「地域連携による経済循環の強化策」をテーマに、三矢精工(株)(自動車部品製造)の高橋尚樹代表取締役社長は「北部地域における人材確保・育成の取り組み」と題して各社の実践事例をそれぞれ報告しました。
報告では、地場発注の促進、若者の地元就職支援、価格交渉力向上などに関する工夫と知見が共有され、創業時の理念やコロナ禍での試行錯誤、今後の投資の方向性に至るまで、参加者に深い示唆を与えました。続くグループ討論では、「地域内経済循環のために私たちは何ができるか」をテーマに活発な意見交換がなされ、それぞれが考える「地域」の姿が浮かび上がる発表が続きました。質疑応答では価格転嫁の課題や若者定着策に関する意見が交わされ、行政・金融機関・議会との連携や経営者自身の意識改革の重要性を再確認し、来年に向けてさらにネットワーク拡充と実践の輪を広げていく決意を新たにし、閉会しました。
「中小企業家しんぶん」 2025年 8月 5日号より










