中小企業魅力発信月間キックオフ行事「憲章・条例活用推進シンポジウム」【中同協】

 6月5日、「中小企業魅力発信月間キックオフ行事~憲章・条例活用推進シンポジウム~」が中同協主催、中小企業庁・中小企業基盤整備機構の後援でオンライン開催され、41同友会の会員・事務局、行政・政党・労働組合の関係者など334名が参加しました。

 冒頭、中同協の広浜泰久会長が開会あいさつ、中小企業庁の須藤治長官、中小企業基盤整備機構の宮川正理事長が来賓あいさつを行いました。中小企業団体や労働団体、各政党からもあいさつなどがあり、それぞれの立場から中小企業の役割、中小企業政策の意義などについて熱い思いなどが語られました。

 第2部のシンポジウムでは、基調講演として大阪公立大学商学部教授の本多哲夫氏が「地域・中小企業の発展と憲章・振興条例の役割」と題して講演。「地域社会」をキーワードに中小企業政策観の転換、中小企業憲章や中小企業振興基本条例の役割を解説し、講演の中で紹介されたラジオドラマ「まちこうばのオヤジ」は多くの感動を呼びました。

 事例報告では、丹野公認会計士・税理士事務所代表の丹野勇雄氏(福島)がいわき市での条例の理念の具体化に向けた取り組みを報告し、行政との信頼関係づくりの大切さなどを強調。岸田木材(株)代表取締役の岸田毅氏(富山)は、地元産木材のブランド化や「木育」などの活動を通して持続可能な地域づくりに挑戦していることを報告。共に参加者の共感を呼びました。

 グループ交流の後、中同協中小企業憲章・条例推進本部の加藤洪太郎副本部長がまとめを行い「中小企業を第一に考える社会づくりに確信を持つとともに、それを担いうる企業に自己変革を遂げていこう」と呼びかけました。参加者からは、「ラジオドラマは実話に基づく話だと聞き、こんな素敵な出来事を引き起こせるのかと胸が熱くなりました」「地方の衰退は待ったなしの現状の中で、われわれ中小企業家が会の垣根を越えて地域をどう活性化して行くか?改めて問われていると感じました」などの感想が寄せられました。

「中小企業家しんぶん」 2024年 6月 15日号より